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一昨日から中部フィルで
マーラー交響曲第5番のリハーサルが
始まっています。
マーラー5番を弾くのは今回が初めてで、譜面を開いた瞬間から音の密度とスケールに圧倒され
めくってもめくっても終わらない譜読みに
軽く絶望しました。
大きな編成で、音の波が押し寄せてくるような迫力…まさに「長い」大曲です。
全体で70分ほどかかるこの曲を、リハーサルで通すのは本当に大変です。
リハーサル中、指揮の大植さんの言葉が印象に残りました。
「マーラーはごちゃごちゃ大きく見えるけど、実は室内楽なんだよ。」
確かにこの曲は編成が大きく、響きは壮大ですが、
一人ひとりの声部が互いに呼吸し合い、繊細に響き合う瞬間が何度もあります。
大きく見えても、音の一つひとつが生きている――まさに室内楽のような緊密さです。
マーラー5番は5楽章から成る長い作品です。
第1楽章:葬送行進曲で、暗く重い中にも強い意志が感じられます。
第2楽章:嵐のような激情がぶつかり合い、緊張感が長く続きます。
第3楽章:明るいワルツのスケルツォで、光と影が交錯する長いダンスのよう。
第4楽章「アダージェット」:マーラーが妻アルマに捧げたとされる、美しく静かな愛の祈りの世界。映画『ベニスに死す』でも知られる名楽章です。
第5楽章:生命の喜びに満ちた長いフィナーレ。絶望から希望へと導かれる、人生のような旅路です。
本番で、この長く壮大な音楽がどのように立ち上がるのか。楽しみでもあり不安も・・(笑)
みっちりリハーサルをしていますので
ぜひお越しください。